【重要】代理出産を事実上禁止しようとしている自民党PTに、抗議のメールを送りましょう!
自民党のプロジェクトチームが国会に提出しようとしている生殖補助医療法案は、条件付き代理出産を認めるとは言いながら、その条件というのは、子宮がないこと(子宮があって不妊という人が殆どです)、金銭の授受を認めないこと(ボランティアで代理母になる人を見つけることは不可能に近いです)で、事実上代理出産を禁止するものです。この法律は不妊に悩む人々の最後の望みを断ち切る天下の悪法になります。メディアでは、いわゆる「子供の出自を知る権利」ばかりが報じられていますが、それに誤摩化されてはいけません。現在のような内容での新法案を撤回するように、皆さんの声を結集しましょう。不妊に悩む人々の気持ちを無視した生殖補助医療法など、全く意味がないものです。手遅れになる前に、当事者である皆さん自身が意見表明をしてください。
ここをクリックすると、自民党にあなたの意見を送るページに繋がります。

※インドの情報についてのご注意

▶インド政府は2015年10月28日、外国人がインド人女性を代理母とした代理出産を利用することを禁じる方針を明らかにしました。これで「代理出産のメッカ」であったインドでの外国人向け代理出産は幕を閉じることになります。
Baby for All ではこれまで、合法的に代理出産が行える国として、インドの代理出産もこのブログでご紹介してきました。そのため、過去記事の中に、一部インドの過去の情報が残っていることがあります。ご注意ください。
また、会員専用ページの内容も、インドの情報が記載されていますので併せてご注意ください。

2018年9月30日日曜日

代理出産可否の議論よりも先に必要なこと

毎日新聞が以前
「クローズアップ2014」という特集で
「不妊治療、法制化へ 賛否割れる代理出産 『出自』巡り、慎重論噴出」という
特集記事をリリースしました

内容は他のメディアに比べると
よくまとまっていると思いますが
不妊に悩む夫婦の視点はここでもぼかされ
特に代わり映えのしないものです

ただ、この記事の末尾に
重要な指摘があります
以下、記事を引用します

現行の民法は、第三者からの卵子・精子提供や代理出産を想定しておらず、国会には生まれた子との親子関係を規定する民法特例法案も一緒に提出される予定。生殖補助医療法案の審議が難航すれば、民法特例法案の成立も遅れる可能性がある。久慈直昭・東京医科大教授(産科婦人科学)は「一番の問題は、生まれた子との親子関係が法的に不安定になっていることだ。民法特例法案だけは早急に成立させる必要がある」と指摘する。

何度も繰り返しますが
現行法でも代理出産は違法ではありません
今回の法律がどちらにころんでも
代理出産が法的に認められるようになるのと引き換えに
やりにくくなるのは火を見るより明らかなのです

それゆえにBaby for All
自民党プロジェクトチームの案には反対しますが
久慈教授が言うように
時代遅れの民法を現状にマッチさせることは
早急に必要なことだと認識しています

遺伝子的に親子関係にあるのに
戸籍上は非嫡出子とするという
現行の民法を改正することが
本当は必要ですが
特例法でも構わないので
正常化させることは喫緊の課題です

以下、「毎日新聞」からの引用です

クローズアップ2014:不妊治療、法制化へ 賛否割れる代理出産 『出自』巡り、慎重論噴出
毎日新聞 2014年04月30日 東京朝刊

 自民党のプロジェクトチーム(PT、座長・古川俊治参院議員)が第三者からの精子・卵子提供による不妊治療や代理出産を条件付きで認める法案をまとめ、国内初の不妊治療の法制化が現実味を帯びてきた。だが、PT内でも代理出産などへの賛否が分かれ、生命を扱う法案作りの難しさが浮かんだ。不妊治療の当事者からは、生まれる子や提供者の権利保護を求める声が上がる。【下桐実雅子、須田桃子】

 「代理出産で障害児が生まれ、依頼した夫婦が引き取らなかったらどうするのか」「海外では出自を知る権利が認められている」

 今月15日に非公開で行われた自民党PT会合。カップルの受精卵で第三者の女性に出産してもらう代理出産や、第三者の精子・卵子提供で生まれた子が遺伝上の親の情報を得る「出自を知る権利」を巡って意見や疑問が相次ぎ、予定していた法案とりまとめは持ち越しになった。

 仕切り直しとなった24日、代理出産は限定容認▽精子・卵子提供は認めるが受精卵提供は認めない▽出自を知る情報開示制度は引き続き検討−−など、第三者がかかわる不妊治療を一定条件で認める「特定生殖補助医療法案」を今国会へ議員立法で提出する方針が了承された。ただし、この法案とは別に、PTで意見が分かれた論点について「代理出産は全面禁止」「出自を知る権利を担保する」という二つの修正案を秋の臨時国会へ提出する段取りも決まり、「両論併記」となった。

 一本化できなかったのは、考え方の違いが大きい。24日の会合後、ある議員は「一つの選択肢として代理母を限定的に認めてもいいのではないか」と話した。一方、別の議員は「医学が進歩しているとはいえ、どこまで進めていいか」と迷いを見せた。

 日本では第三者がかかわる不妊治療について、日本産科婦人科学会の精子提供による人工授精(AID)に関する指針があるだけで公的ルールはなく、現実が先行してきた。その結果、親子関係が複雑になり、訴訟に発展するケースも出てきた。また、妊娠・出産を第三者に負担させる代理出産には「女性の体を道具として扱うことになる」、出自を知る権利を認めないことは「生まれた子が、自分は何者かという疑問を持ち続けることになる」など批判が根強い。

 ◇自民PT案曲折も

 昨秋発足したPTは、第三者がかかわる不妊治療を広く容認することを目指し、出自を知る権利は「認めると提供者が減る」などの理由から原則匿名による提供とする方向で検討してきた。古川座長らの「多くの人が海外で治療を受けている状況を解決しなければ」との考えからだった。ところが、終盤になって慎重論が噴出する事態となった。

 古川座長は「複数案が出た臓器移植法のように、党議拘束をかけずに採決する」と述べ、賛否については議員個人の判断に任せる方針を明らかにした。しかし、国会審議も曲折が予想される。公明党関係者は「自民党案の問題点は把握しており、論点を整理している段階」と話し、無条件で自民党PT案を認めるわけではないことを示唆する。

 不妊治療に詳しい柘植あづみ・明治学院大教授(医療人類学)は「論点はいずれも大事だが、PTの議論は非公開で行われた。法案に至る議論が十分尽くされたかが分からないままでの法制化は問題だ」と指摘する。

 ◇卵子提供に危険性、ルール作り必須

 どの法案が成立しても卵子提供は認められることになる。日比野由利・金沢大助教(社会学)らの2012年の調査によると、産婦人科医の約16%が卵子提供を受けて妊娠した女性の出産を扱った経験があり、大学病院の産婦人科医に限ると約6割に上る。治療を受けるため海外へ渡る人は少なくないとみられている。

 米国での卵子提供で子どもを授かった東日本の50代男性は「臓器移植のように海外で提供を受けるのは本来おかしい。国内でできるようにすべきだ」と卵子提供に関する法制化を歓迎する。ただし、提供者には採卵による副作用などの危険性がある。病気で卵子のない女性のため、ボランティアからの卵子提供の仲介を始めたNPO「卵子提供登録支援団体(OD−NET)」の岸本佐智子理事長は「提供者への医療保障が必要。そのようなルール作りの議論はこれからだ」と強調する。

 一方、AIDで生まれた子は1万人以上になるが、現状では提供者は匿名のため、精子提供者を探し続ける子もいる。生まれた子らの自助グループ「DOG」の一人、東京都の会社員、石塚幸子さん(34)は「生まれた子は提供者が分からず苦しみ続ける。私も事実を知って以来、親との関係は悪くなったままだ。出自を知る権利の保障なしに、この技術を認めるのは反対だ」と訴える。

 代理出産には多くの専門家も慎重だ。金沢大の調査で、賛成する産婦人科医は7・4%にとどまり、59・1%が反対だった。日比野助教は「生まれてくる子の幸せを第一に考えることが必要であり、国会ではその視点からの議論が求められる」と話す。

 現行の民法は、第三者からの卵子・精子提供や代理出産を想定しておらず、国会には生まれた子との親子関係を規定する民法特例法案も一緒に提出される予定。生殖補助医療法案の審議が難航すれば、民法特例法案の成立も遅れる可能性がある。久慈直昭・東京医科大教授(産科婦人科学)は「一番の問題は、生まれた子との親子関係が法的に不安定になっていることだ。民法特例法案だけは早急に成立させる必要がある」と指摘する。



2018年9月29日土曜日

iPS細胞で卵子ができた!

すでに新聞報道でご存知の方も多いかもしれませんが
2016年、九州大学の研究で
iPS細胞から、マウスの卵子を大量に作ることに成功した
という報道がありました

これが人間に応用できれば
不妊治療にも期待されます

例によって
倫理の壁は厚いですが
今後もこの研究が進められることに
期待したいです

以下、産経新聞の記事を引用します
2016.10.18 08:54
マウスのiPS培養で卵子を大量作製、九州大が世界初 人で実現すれば「不妊の原因究明に」
 マウスの人工多能性幹細胞(iPS細胞)から培養だけで卵子を大量に作ることに世界で初めて成功したと、九州大や京都大などのチームが17日付の英科学誌ネイチャーに発表した。この卵子と通常の精子を体外受精させることで、8匹のマウスが誕生。今回の作製方法に磨きがかかれば、数年以内に人の卵子作りが実現する可能性もある。
 これまでの手法では、作製過程でマウスの卵巣への移植が必要で、人への応用につなげるのは難しかった。ただ人の卵子の作製は将来、子の誕生につながり得る技術のため、倫理的な課題も浮上しそうだ。
 チームの林克彦・九州大教授は「不妊女性のiPS細胞を使って卵子の形成を再現すれば不妊の原因究明につながる。体外で大量の卵子を作ることができれば、絶滅危惧種の保護にも利用できるかもしれない」としている。
 チームはマウスの尻尾から作ったiPS細胞で、卵子や精子のもととなる「始原生殖細胞」を作製。その後、さまざまな試薬を用いて培養した結果、特定の条件下で計約4千個の卵子ができた。これに通常の精子を使って約1300個の受精卵を作り、経過を観察した。
©2016 The Sankei Shimbun & SANKEI DIGITAL All rights reserved.

2018年9月28日金曜日

母親が白血病になった娘の代わりに 代理出産を

母親が白血病になった娘の代わりに
代理出産をしたというニュースがありました

代理出産を感情的に否定する人や
「倫理」の面で否定する人は多いですが
これについてどのように思うでしょうか

そういう人はPS細胞を難病の治療に使うことさえ
「倫理」的に否定するでしょう
末期がん患者にモルヒネやマリワナを使用することも
否定するかもしれません

しかし、多くの物事には善の側面と悪の側面があり
絶対善でなければできないというなら
医学は進歩しないでしょう

代理出産に躊躇している人の中にも
世間の雑音が気になる人は多いでしょう
代理出産に様々な問題があることは事実です
しかしそれですべてを否定してしまうのではなく
それを必要とする人々の幸福と
代理母になる人の幸福を考え
判断することが必要ではないでしょうか

以下、Livedoorニュースの引用です

【海外発!Breaking News】白血病を患った娘に代わり46歳母が代理出産(豪) 

2016年8月25日 15時50分
Techinsight

 親であれば我が子には幸せになって欲しいと願うのは当たり前のこと。しかし我が子が病に侵され、将来は子供を持つことができないと宣告されたら親としてできることは何だろうか。ある46歳の母親は、我が子のためなら何でもするというその信念通り、25歳の娘に代わって代理出産を決意、無事に“孫”を出産したことが英紙『Daily Mail』で報じられた。
 オーストラリアのクイーンズランド州イプスウィッチに暮らすアリス・ホーヘンホウスさん(25)が、白血病と宣告されたのは4歳の時だった。抗がん剤治療を経て8歳に寛解と告げられるも、9歳に再発。その時に弟のジェームズさん(20)からの骨髄液を移植したことで、アリスさんは一命を取り留めた。
 その後、病を克服したアリスさんだったが、医師に「抗がん剤治療により子宮組織がダメージを受けているために、将来の妊娠は難しい」と告げられてしまう。それでも「子供が欲しい」と望むアリスさんは、23歳の時に奇跡的に妊娠。ところが不運にも、妊娠15週目に流産となってしまった。医師から再度「出産に至るまで子宮の中で胎児が完全に育つことは困難」と宣告された。
 悲しみに沈む娘を見た母親のテリーザさん(46)は、代理出産を申し出た。最初は自分の年齢を考慮し、またアリスさん自身も不安気な様子だったが、子供が欲しいという娘の気持ちを思うとテリーザさんの意思は変わることはなかった。
 早速、体外受精し保存してあった受精卵がテリーザさんの子宮に移植された。幸いなことにテリーザさんはすぐに妊娠し、6月2日に無事“孫”を出産したのである。
 「人生で一番素晴らしい経験だった」と語るテリーザさんは、最高の瞬間をアリスさんと息子のジェームズさんとともに分かち合った。その感動的な出産の様子は、プロの写真家セレーナ・ローラソンさんによって撮影された。
 幼い頃から病と闘ってきた娘を、そばでサポートして来たテリーザさんだからこそ“娘は幸せになる価値がある”と信じていた。アリスさんにとっても「ママになりたい」という夢が自分の母親によって叶えられたという喜びは大きく、親子の絆がさらに深まったようだ。
 産まれた孫はパーカー君と名付けられた。テリーザさんは娘のために、また代理出産をしても構わないと話している。
 ちなみに5人の実子がいるテリーザさんは、過去に50人の里親になった経験もあるという。
出典:http://www.dailymail.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)


2018年9月27日木曜日

代理出産のプライバシーは?

代理出産に臨もうとされるご夫婦が
心配される事柄のひとつが
プライバシーが守られるのかということだと思いますが
これにも個人差があります

例えば、海外で代理出産をするときに
現地のクリニックは
不妊クリニックや産婦人科なので
旅行中の日本人が行くようなところではないですが
同じ日程で代理出産を希望する
日本人と一緒になったらどうしよう?
そういうことを心配される方もいらっしゃいます

かつてインドのクリニックでは
欧米の同じ国から来た人が
明るく未来を語り合う姿が見られました
子供がほしいとがんばってきた
同志だと思えるのでしょう

でも、日本人はなかなか
そこまですぐに
打ち解けることはできない人が多いし
万一どこかで秘密を暴露されたら…などと
不安な気持ちで接することも嫌だというのは
わからないでもないです

Baby for All では
現地で他のご夫婦と顔を合わせたくないという方には
他の方と治療日程が重ならないように
現地の病院とスケジュールを組みます

だれにも知られずに
代理出産という大仕事に
望むことが可能です




2018年9月26日水曜日

代理出産を禁止することは、憲法違反だと私たちは考えます!

自民党のプロジェクトチームが
国会に提案しようとしてる生殖補助医療法案が
事実上代理出産を禁止するものになるであろうことは
このサイトで何度も警告してきました
しかし、子供がほしいという気持ち
子供が得られることで
自分たちが幸福になるのだという気持ちを
法律で規制することが可能なのでしょうか?

日本国憲法第13条にはこのようにあります。

「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」

いわゆる、幸福追求権と呼ばれるものです

子供ができなければ、他のことに幸せを求めろという
乱暴な意見をよく聞きますが
当事者が、子供がほしいと思う気持ちを無視して
よくもそんなひどいことが言えたものです

政治家は、子供がほしい人が
幸福を追求する権利を無視することはできないはずです
もちろんそれが、憲法が言う通り
「公共の福祉」に反するなら問題があるでしょう

しかし、例えばインドの例で言えば貧しい家庭の女性が
自らの幸福を追求するために
代理母となって自らを犠牲にすることは
やはり幸福を追求している訳で
それを止めることなど
誰にもできるはずはありません

Baby for Allは、赤ちゃんを授かりたいという気持ちは
日本国憲法が保障する
幸福を追求する権利に合致すると思っています
あなたの幸福を追求する権利を
踏みにじることになる新法案を
そのまま見過ごしてよいのですか?

憲法に守られている
あなたの人権を無視した法案ができる前に
自民党に抗議のメールを送りましょう。

このサイトの左上の方に
自民党へ意見を送る頁へのリンクがあります

2018年9月25日火曜日

凍結受精卵の移送がしやすくなりました!

国内外に凍結受精卵があるが
動かせないでいる方も多いのではないでしょうか

Baby for Allでは
そういった悩みをお持ちの方に
第三国への移送のお手伝いをしています

信頼できる国際な移送業者と提携し
高度な不妊治療や
代理出産のための移送をお考えの方は
ぜひ、一度ご相談ください


2018年9月24日月曜日

野田聖子大臣の正論と愚論

 5月12日付の「朝日新聞」が、野田聖子総務相の、代理出産に関連するコメントを記事にしています。
 前半をまずご紹介しましょう。引用部分は、青字です。

野田聖子総務相(発言録)
 (卵子提供を受けて出産した)息子とは血がつながっていないが私は実母。DNAが一致している代理母による出産は、子どもとは「特別養子縁組」になる。(生殖医療など)そういうことがなかった時代の法律の下で今の子どもの身分制度があり、法制度で(実母としては)認められないことなっている。そうしたことを変えていく必要がある。

 これは正論だと思います。
 民法は世の中に全く追いついていません。Baby for Allが何度もここで書いてきたように、民法の家族関係の関する記述は、抜本的な見直しが必要であることは言うまでもないです。

 ただ、後半はいただけません。

 (自民党の加藤寛治衆院議員が新婚夫婦に子どもを3人以上産むよう呼びかけていると発言したことについて)大変な失言だ。もう一度、自民党は勉強し直さないといけない。ものをつくるわけではない。そういうことを言っても子どもが産めるわけでは決してない。(仙台市で開かれた日本産科婦人科学会での講演で)

 私たちはこの発言に問題が有るとは思いません。
 普通の文脈で聞けば、強制しているわけでも何でもない。産みたくても産めない人もいるんだから、少子化をこれ以上悪化させないために、そうしてほしいということでしょう。どうして、前半の「産みたくても産めない人もいる」の部分を無視するのでしょうか。安倍政権の閣僚である人が、世論(多くは新聞とテレビの偏向放送しか知らない情報弱者による)に阿って、軽い発言をしてほしくないです。

 それよりも大事なのは、自らのつらい経験も有るのだから、野田聖子さんには、あの発言を捉えて、「産める人にはたくさん産んでほしい、だから国が支援します。産みたくても産めない人にも、チャレンジしてほしい、だから国がバックアップします。同じ女性としてバックアップします」そう言ってのけてほしかったです。

2018年9月23日日曜日

代理出産体験記〜インドは我が子の故郷(完)

 そして8ヶ月後。
 私たちは出張先のホテルで、予定日よりも早く赤ちゃんが誕生したことを知った。もちろん手を取り合って喜んだ。メールで送られてきた写真のわが子を、わが子と実感するのは難しかったが、その瞬間に、夢が昇華し、現実になったということを、否が応でも感ぜざるを得なかった。
 それから5年はあっという間だった。
 今私たちは、幸福であると宣言できる。仕事や生活が順調だということもあるが、何よりも、諦めていた自分の子供と一緒に暮らし、子供の成長を見守る喜びと責任を感じられるということがである。
 子供がいなければ、夫婦で旅行を楽しんだり、多少は贅沢な暮しをしたりすることはもっとたやすかっただろう。しかし、子供といることは、子供が欲しかった者にとっては、何物にも代えがたいものなのだ。それは、不妊治療の過程で幾度となく涙を流し、夫婦で何度も遅くまで話し合い、そして、重大な決意をした者にしかわからない喜びなのだ。
 倫理? 人権? 勝手に言っておけ。
 私たちは、人に迷惑をかけず、自分の良心に従って行動し、幸福を得たのだから。自分の倫理を守っているし、他人の人権を侵害した覚えはない。

 
 「銀も金も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも」(『万葉集』巻5−802 山上憶良)

 昔、学校の教科書が教えてくれた千年以上前の歌を実感しながら、今私たちは、わが子の安らかな寝顔を見つめている。
(完)

2018年9月22日土曜日

代理出産体験記〜インドは我が子の故郷(5)

 アーナンの町は平和そのものだった。ガネーシャの祭があるからなのかも知れないが、夜遅くまで人が行き交い、若い女性も一人で歩いていた。治安がよくなければそういうことはないだろう。
 治安がよい理由のひとつは、宗教的な対立がないからであることは間違いない。町の商店街の中で、イスラムの衣装を着た人が、他のインド人(ヒンドゥー教徒だろう)と一緒に、民族衣装の店を経営しているのを見たのは象徴的だった。またアーナンがあるグジャラート州は、菜食、禁酒の人が多いらしい。酒を呑む人が少なければ、トラブルも少ないだろう。
 菜食の方は、肉好きの私としては非常に心配だったが、肉を出すレストランもあったし、バターやチーズ、卵等は普通に使われるので、肉抜きのカレーというのも、それほど悪いものではなかった。
 祭りがなければ退屈な町だろう。私たちは行かなかったが、アムール乳業の工場見学ぐらいしか楽しみはない。もちろん、近隣の町へ出かければ何かあったのかも知れないが、私たちは余り外へ出かける気にはならなかった。子供のことに気持ちを集中させたかったからだ。
 外出と言えば、代理母の合宿施設は見せてもらった。こちらも、田舎の病院の入院病棟というか、サナトリウムのような感じだった。彼女たちの部屋には無造作にベッドが置かれているだけだが、娯楽室や、職業訓練のための部屋もある。そこで暮らす代理母を見た印象は、来る前に想像していた、家族と離れての寂しい生活というイメージではなく、暢気に日々を送っているという感じだった。実際、家に帰らせると、男尊女卑のインドでは、たとえ妊娠中であっても、夫や家族の世話を一手に引き受けなければならなくなるというから、のんびりしているように見えるのは当然だろう。
 私たちがインドに着いてから約2週間後、パテル医師のクリニック、つまり、田舎の診療所みたいな建物の中にある、超近代的な一室で、私たちの受精卵が作られた。
 パテル医師は受精卵の写真を見せてくれた。とても元気だということだが、信じる以外に無いだろう。私たちは最後の望みとしてここに来たのだから。 
 そして受精卵が4つ、代理母に移植された。その直後に、クリニックのベッドに横たわる代理母に会った。
 手を取り合う家内と代理母。契約書にサインした時ではなく、その瞬間に、母の仕事が委任されたのだった。
(つづく)

2018年9月21日金曜日

代理出産体験記〜インドは我が子の故郷(4)

 翌日後、私たちは、私たちの代理母に選ばれた 20代の若い女性とその夫に会った。丸顔で少し色黒の代理母は片言の英語を話した。5歳の子供がいるということだった。パテル医師のオフィスで契約書にサインをして、2組の夫婦はぎこちない笑顔を交わした。
 私たちの中で、ひとり代理母は、一瞬毅然とした表情を見せた。
 私たちがインドに行こうと決意した以上に、彼女は重大な決意をしたのだから、それは当然のことだろう。
 その晩、私たちは同じホテルに宿泊していたアメリカ人の若い夫婦と、偶然ホテルのレストランで出会った。ちょうど、アーナンはガネーシャの祭で賑わっていた。私たちは連れ立って、けばけばしい色をつけた裸電球で明るく飾られた夜の町を散歩することにした。
 ガネーシャ。
 地元の人に聞くまで、象の顔をしたその神の名前を私たちは知らなかった。しかし、神の子供だというそのガネーシャに、私たちは魅かれた。地蔵盆のように、それぞれの地区で、それぞれのガネーシャがまつられていた。また、巨大なテントの中に、地元企業が巨大なガネーシャを設置し、参拝料をとるような大がかりなものもあった。
 私たちは、できる限り多くのガネーシャを詣でることにした。神の子のご利益にあずかるために…。
 外国人であると一目でわかる私たちを見つけたある会場の主催者と思しき男性が、賽銭を上げ、祈り終わって帰りかける私たちを呼びとめた。そして、私たちの手首に、赤く太い綿糸でできたブレスレットを結んでくれた。
 「シャワーをするときも、寝る時も外してはいけない。これが自然に切れた時に、あなたの願いはかなうんだよ」
 この男は、私たちがガネーシャに願いを込めて祈ったことを知っているかのように、そう説明した。
 別の会場では、やはり私たちを見つけた主催者が、ゲストスピーカーとして来ていた女性の聖職者を私たちの所に連れて来て、家内と、そのアメリカ人の奥さんの方に、特別な祈りをささげてくれた。
 大げさな言い方だが、インド全体が私たちの願いを共有してくれている。そんな感覚に陥った。
 私たちはガネーシャに、そして、インドの人々に祝福されているのだと。
(つづく)

2018年9月20日木曜日

代理出産体験記〜インドは我が子の故郷(3)

 ヴァドーダラ空港に私たちを迎えに来ているはずのタクシーは来ていなかった。一瞬、最初からこれでは先が思いやられるなと感じたが、「あせるな、落ち着け。ここは日本じゃない。インドなんだ」と、自分に言い聞かせた。
 空港には公衆電話さえなく、ただ遅れているだけなのか、忘れているのかさえ確認できなかった。白タクに乗るかどうするかと考え始めていたら、同じ飛行機に乗っていた親切なインド人ビジネスマンが携帯電話を貸してくれた。
 タクシー運転手は私たちのことを忘れていたのだった。
 堪えられないほどではないが、朝にしては蒸し暑い日差しの中、何も無い田舎の空港の外で1時間以上待って、漸くタクシーはやって来た。その間私たちは、白タクの運転手だけでなく、好奇心旺盛な人々に殆ど取り囲まれながら、草生した夏の光景を、なぜか懐かしく感じながらぼんやり眺めていたのだった。
 インドの町で牛が闊歩しているのをテレビで見たことはあったが、それでも実際に、舗装されていない道の端を、牛が何頭もたむろし、地元の人がラクダに荷車をひかせる光景を見た時には、言葉にならない衝撃を受けた。こんな国に、こんな町に、高度な不妊治療を求めて、あるいは代理出産を求めて、世界中から人がやって来るというのは、実際にこの国に着いても、まだちょっと信じられなかった。
 病院に着いても、その気配はなかった。
 そこは、子供の頃に祖母に連れて行かれた田舎の診療所のたたずまいだった。清潔ではあるが質素で、下世話なことだが、何百万円単位でお金が動く場所には思えなかった。
 患者が私たちに好奇の視線を向ける。しかしすぐに私たちは、一般の待合室ではなく、パテル医師のオフィスに招き入れられた。
 その部屋にはエアコンがあり、パソコンがあった。一般の待合室と扉一枚隔てたこの部屋は、ある意味で別世界だった。私たち以外にも外国人の夫婦が出入りした。白人、黒人、アメリカに住むというインド人。もちろん、日本人は私たちだけだった。
 ナイナ・パテル医師のご主人のヒーテッシ・パテル医師が歓迎してくれた。コメディ映画に出て来る、残酷ではない、愛すべき悪役のような風貌だ。以下、ややこしくなるので、ナイナ・パテル医師のことをパテル医師と書くことにする。ご主人の方はヒーテッシ医師と書く。
 さて、間もなくパテル医師が現れた。白衣ではなく、テレビで見たときと同じように、鮮やかな色の民族衣装に身をまとっていた。パテル医師は笑顔を絶やすこと無く私たちに優しく語りかけた。そして家内の問診が始まったのだった。
(つづく) 

2018年9月19日水曜日

代理出産体験記〜インドは我が子の故郷(2)

 その8か月前。私たちは、藁をもすがる思いで、インド行きの飛行機に乗り込んでいた。
 代理出産。その言葉は知っていたが、自分たちには関係のない話だと思っていた。しかし、不妊治療を続けてもその甲斐はなく、年齢的なことや、家内の持病のこともあり、最後の挑戦をするかどうか逡巡していた私たちだった。そんなある日、家内がいつもインターネットで見ているアメリカのテレビ番組で、ナイナ・パテル先生が紹介されているのを偶々見たのだった。
 その後数日間、家内は自分なりにリサーチをして、大きな決心をしていた。そして、テレビで紹介されていた、そのインド人の先生に、最後の望みを託したいと、私に相談したのだった。
 それは、唐突ではあったが、私は驚かなかった。
 なぜなら、私は子供が欲しかったし、私以上に家内は子供が欲しかった。私たちは、代理出産をしてでも子供が欲しいという私たちの気持ちを、世間が言うように「わがまま」だとは思わなかった。代理出産をすれば、私たちが救われるだけでなく、インドの貧しい人たちの生活改善にも繋がる。パテル先生のプログラムは、その点がはっきりしていたからだ。
 幸いにして、私たちは自営業者で、海外に仕事で行くことが多かったし、旅には慣れている。多少英語を話すこともできる。法律のことは心配だったが、それもいろいろ調べていくうちに、日本でも代理出産が不可能でないことがわかった。規制しているのは医師の学会で、法的には全く問題ないということがわかった。
 専門的な書類の翻訳は、取引先のプロの人たちに任せることにして、とりあえず私たちは、思い切ってパテル先生を尋ねることにしたのだった。
 インド共和国グジャラート州アーナン。
 最初に見た地図には、その町の名前さえなかった。旅行会社の人間だって、たぶん知らないだろう。人をあてにせず、インターネットで行き方を確認して航空券を予約し、パテル先生にはメールで連絡を取り、多少の不安を抱えたまま、旅に出ることにした。
(つづく)

2018年9月18日火曜日

代理出産体験記〜インドは我が子の故郷(1)

 Baby for Allができるきっかけになったのは、あるご夫婦の決心からでした。今回、そのご主人から、手記を送っていただきました。
★   ★   ★
2009年×月×日、日が変わって数時間後、飛行機は私たち夫婦を2度目のムンバイ国際空港へおろした。去年ここに来たときも工事中だったが、その工事は幾ばくか進展し、免税店などもかたちになってきていた。深夜にも関わらず、人の数は多い。荷物を受け取ったらすぐに国内線のターミナルへ連絡バスで向かった。殆ど何もない出発ロビーで時間をつぶすのも、2度目なので戸惑いはない。
 はやる気持ちを抑えようと思うが、全く落ち着かない。大きめのスーツケースの中には、自分たちのものは抑えられるだけ抑え、紙おむつを詰めるだけ詰めていた。送られて来た我が子の写真を幾度となく眺めてはしまう。そんなことを繰り返し、白々と夜があけるのを待った。
 午前5時、国内線の出発ゲートに入った。大方はビジネス客とおぼしきインド人の旅行客に混じると、私たち日本人の夫婦はよく目立った。旅慣れた人の中にいるので、好奇の視線を感じることはなかったが、コーヒーを飲んでも、無料で配られている英字新聞に目を通しても、何をしても出発までの数時間を、落ち着いて過ごすことはできなかった。漸く待ちわびた我が子に会える。その喜びと、期待と、不安を、この雑沓の中で解消することは無理だった。
 午前6時過ぎ、やっと国内線の飛行機に乗り込んだ。機内食を食べる間もなく、1時間ほどでヴァドーダラ空港に到着。予約しておいたタクシーに乗り込み、約1時間。初めて見た時には驚きの連続で、カメラのシャッターをずっと切っていたアーナンへの道のりも、ただ過ぎ行く見慣れた景色になった。
 ここは、今や、我が子のふるさとになったのだ。
 8時半、病院に到着した。懐かしい代理母は、私たちの小さな我が子の世話をしていた。
 言葉は必要なかった。黙って差し出されたその我が子を、私たちは心からいとおしく、そっと抱きしめた。そして、私たちのためにこの子を産んでくれた代理母と抱擁して、“Thank you”という単純な言葉だけで感謝を表した。それ以外の言葉は浮かばなかったし、言う必要もなかった。
 そこで代理母は、初めてほっとした表情を見せた。そして、彼女の夫が、その傍らで
優しく微笑んでいた。
 一児の親であるこの代理母夫妻は、先輩として、身振り手振りで私たちに赤ちゃんのあやしかた、世話の仕方、おむつの換え方を教えてくれた。笑顔しかそこには無かった。
 私たちと代理母夫妻、2組の父と母が、この新しい命の誕生を心から喜んでいた。
(つづく)

2018年9月17日月曜日

代理出産体験記を再録します。

最近、初めてのお問い合わせが
非常に増えています

そういう皆さんのために明日から
インドで代理出産を実際に体験した方の手記を再録します

現在インドにおいては
外国人の代理出産は禁止になりましたが
代理出産をどうして知ったのか
決心に至った理由は何か
代理母やその夫との関係など
実際に体験した方でなければわからない
貴重なお話が詰め込まれています

代理出産を実際に体験した方も
赤ちゃんが帰国した後は
プライバシーを守ることが大切ですから
匿名であっても
なかなかその情報を公開することはありません

今回、筆者にはご協力いただき
代理出産を真剣に考えている方と
それをシェアできることに感謝致します

これをお読みになって
不明の点があれば
お気軽にBaby for All にお問い合わせください

2018年9月16日日曜日

何のための凍結受精卵ですか?

日本で凍結受精卵を作ったという方は
結構いるのではないかと思います

そういう方にお聞きします
何のために作ったのですか?

IVFを行うためにという答が多いかもしれません
しかし、奥さんの子宮に戻すのであれば
凍結するメリットは全くありません
受精させてそのまま移植するほうが
成功率が高くなるのに
わざわざ凍結することに意味はありません

将来のために?

どういう将来でしょうか?
それが代理出産であれば
急がねばなりません

国内での代理出産を事実上禁止する法律が
現在検討されている中で
海外での代理出産も
どうなるかはわからないからです

さらには、代理出産を受け入れている国でも
規制が厳しくなることはあっても
簡単になることはないでしょう

凍結受精卵があるなら
移送することで代理出産が可能です

ぜひ、Baby for Allにご相談ください

2018年9月15日土曜日

「日本では代理出産で子供を生むことは違法なのですか?」

Baby for All会員専用ページ『代理出産のABC』から
皆さんからよくあるご質問と回答を転載します
----------------------------------------------------------------------------------
Q.日本では代理出産で子供を生むことは違法なのですか?
A.現時点では決して違法ではありません。もしも違法であれば、Baby for All がお手伝いしたご夫婦のお子さんが、通常の手続きで日本の戸籍を取得すことはできなったはずだからです。  
 代理出産=違法行為という大きな誤解が生じたのは、日本国内の一学会に過ぎない日本産科婦人科学会が、代理出産を認めないという「倫理規約」により、それが違法だと、多くの人が勘違いしているからです。  
 もちろん、代理出産が違法でないことを、多くの医師は知っています。しかし、代理出産に関する法規制がないことで、後々トラブルに巻き込まれたくないという考えが、国内での代理出産を躊躇させる原因のひとつになっています。  
 このように、日本国内では「倫理」というあいまいな言葉で、事実上代理出産が禁じられてしまっているため、多くの不妊に悩むカップルが、多額の費用をかけて、国外での代理出産に臨まれているのです。しかし、考えようによっては、日本でさせないと言いながら、外国の女性に代理母になってもらうことを野放しにしているほうが、倫理的に問題なのではないか、とも言えます。  
 少子化対策は重要だとか何とか言いながら、この問題を政府の役人も政治家も、まじめに考えようとしていないのです。それは、不妊の問題というのは、きわめて個人的な問題で、個人の価値観にかかわる問題なので、及び腰になっているのだと思うのです。  
 Baby for All は、代理出産以外に子供を授かることができないご夫婦に、少しでも軽い負担で、それに臨んでいただけるように、合法的にお手伝いをしています。

2018年9月14日金曜日

「神戸ビーフ」の代理出産でわかること

代理出産でよくある誤解のひとつに
「代理母の遺伝子がお腹の子供に影響する」というものがあります

実際、代理母の肌の色や
学歴を気にする方さえいらっしゃいます

勿論、そんなことはあり得ません

精子と卵子にしか遺伝情報は無く
代理母はあくまでも
それを育む為に子宮を提供するということだからです

この誤解は、代理出産が始まった頃
卵子提供者が代理母となるケースが中心だったからだと思います
実は厚生労働省の過去の文書を見ても
代理出産は代理母が卵子も子宮も提供すると
定義しているぐらいなのです

代理母が、卵子を提供しない以上
遺伝子情報は赤ちゃんに伝わりません
だからこそ、このニュースにあるように
但馬牛(神戸ビーフで有名です)の受精卵を乳牛に移植しても
但馬牛が生まれるということになるわけです

あなたとご主人の遺伝子は
インド人の代理母のお腹の中で
変化することなどありません

以下、『日本海新聞』のサイトからの引用です

http://www.nnn.co.jp/news/140301/20140301010.html
2014年3月1日
乳用牛に但馬牛を代理出産 神戸ビーフ需要増に対応
 兵庫県は、県内の乳用牛に但馬牛を「代理出産」させる取り組みを新年度から始める。但馬牛の受精卵を移植して乳用牛に生ませた子牛の中からブランド牛肉である「神戸ビーフ」の認定を目指す。2012年に輸出を始めた神戸ビーフの需要増を見込み、安定供給を図るのが狙い。モデル酪農家5戸を選び、県内全域で普及を進める。新年度予算に事業費約1千万円を盛り込んでいる。
 生後約1カ月の但馬牛の子牛。神戸ビーフ需要増を受け、兵庫県は乳用牛による但馬牛の代理出産を促進する
 神戸肉流通推進協議会事務局(神戸市)によると、神戸ビーフは、「但馬牛のうち、未経産牛・去勢牛」などと定義している。乳用牛が代理出産しても但馬牛と遺伝的には同じなため、肉質などの厳しい品質基準を満たせば、神戸ビーフに認定される。
 県畜産課などによると、受精卵移植自体は新しい技術ではなく、県内では1980年ごろから但馬牛の繁殖雌牛などを対象に取り組まれてきた。九州や関東では既に乳用牛に肉牛を代理出産させている。県事業として本格的に但馬牛を産ませるのは今回が初めて。
 背景には神戸ビーフの需要の高まりがある。12年のマカオへの輸出を皮切りに、香港、米国、タイ、シンガポールに出荷。13年はこれら5カ国・地域に計約250頭分を輸出。同事務局は「他の国からも問い合わせが寄せられている」として輸出拡大を視野に入れる。
 今回の取り組みは、但馬牛の繁殖雌牛の体内で作った受精卵を取り出して凍結保存し、必要に応じて乳用牛に移植。但馬牛と同じ約10カ月で出産する。出産時の事故防止技術を指導し、雌牛の体温変化を感知して出産日の目安を事前に知らせる機器も導入する。
 同課は、これまでに展開してきた但馬牛の繁殖雌牛の飼育頭数増加に向けた支援を柱としながら、新たに代理出産に踏み出す。「但馬牛の増頭を進めつつ、副次的に取り組む」と話している。

2018年9月13日木曜日

アイデンティティが遺伝子で決まると信じる愚かな人々

生殖補助医療法案で重要なのは
1.不妊に悩む人の観点が全く欠如していること
2.政府の少子化対策としての観点が全く欠如していること
この2点です
いわゆる「子供の知る権利」が欠如しているというのは
論点、特に1の問題のごまかしになっていると思います

この不妊に悩む人を無視した「勉強会」については
すでに紹介済みですが
共同通信の記事を
ニュースサイトの47NEWSからの引用して
もう一度その意味不明の点を
2ヶ所だけ指摘します
引用部分は青字にしました

【生殖補助医療法案】生まれる子の視点「不足」 親を知る権利、課題に

 夫以外の提供精子を使う人工授精で生まれた当事者らが開いた勉強会。中央奥は発言する自民党の古川俊治参院議員=6月10日、参院議員会館
 代理出産や提供精子・卵子による出産を認める生殖補助医療法案を、自民党プロジェクトチームが4月にまとめたが、通常国会への提案が見送られた。議論の過程で、精子の提供で生まれた当事者から「生まれる子どもへの視点が足りない」との指摘が相次いだ。遺伝上の親を知る権利を子どもに認めるかどうか、あらためて重い課題が突き付けられた。
 ▽空白埋めたい
 6月、夫以外の提供精子を使う人工授精(AID)で生まれた当事者らが東京・永田町の参院議員会館で開いた勉強会。戸籍上の父親の遺伝病をきっかけに23歳の時に、AIDで生まれたと母親に告げられた石塚幸子さん(35)は「母にだまされた、人生がうその上に成り立っていたと感じた。提供者に親の義務は求めていない。空白を埋めるため提供者を知りたい」と訴えた。
 AIDは国内では戦後まもなくから行われ、1万人以上が生まれている。60年以上の歴史がありながら、当事者が声を上げ始めたのは最近だ。石塚さんは「成人してから事実を知らされた当事者は皆、苦しんでいる。精子提供で明らかになった問題に目を向けず、このまま進んでしまうと、卵子提供や代理出産でも同じことが起こってしまう」と危ぶむ。
 同じくAIDで生まれた加藤英明さん(40)は、提供者の可能性がある慶応大医学部の当時の学生探しを続けている。AIDの先駆けとなった同大産婦人科を引き継いだ吉村泰典教授(現名誉教授)に情報の開示を求めたところ「資料が残っていない」と聞かされた。
 加藤さんは「生まれてくる子どもは、自分が不妊治療で生まれることに同意していない。だからこそ、子どもが少しでも納得できるような配慮が必要だ」と話す。
 ▽提供減る懸念も
 「出自を知る権利には絶対反対だ。手伝ってくれた人(提供者)を20~30年後に訪ねて行き、迷惑を掛けたらどうするのか。家庭で幸せに育てれば、出自は関係ない」。議員会館での勉強会では、自民党チームの一員、赤枝恒雄衆院議員からこんな意見が出た。出自を知る権利を認めると、精子や卵子の提供者が減るのではないかとの懸念も根強い。
 法案では、3月のたたき台の段階から出自を知るための情報開示制度は「引き続き検討し、必要な措置を講じる」とされ、結論は先送りされた。
 法案作りの中心になった古川俊治参院議員によると、遺伝病や近親婚を避けるための情報開示にとどめるか、偶然知った場合にだけ認めるかなど、さまざまな場合が想定され、「どこまで認めるか、今後の慎重な議論が必要だ」という。
 ▽親は告知を
 吉村名誉教授は「かつては提供者のプライバシーを守るという前提があったが、子どものアイデンティティー確立のため、親が事実を告知すべきだと考えるようになった」と心境の変化を語る。
 告知後、子どもが提供者について知るかどうかは「子どもの選択に任せればよい。国は、そのための態勢づくりを進めてほしい」という。
 だが自民党内で法案に関心を持つ議員は限られ、古川氏は「一人一人に理解してもらう必要がある」という。関係者は今後さらに議論を進め、秋の臨時国会に法案提出を目指すとしている。
(共同通信)

この記事でエライ先生方が
随分間抜けなことを言っています
2点だけ指摘します

以下、昨日の続きです

「子どものアイデンティティー確立のため、親が事実を告知すべきだと考えるようになった。」
子供のアイデンティティの確立に
なぜ告知が不可欠だと言いきれるのでしょうか?
アイデンティティはどの環境に生まれたかによって
大きく変わります

不妊治療かどうかなど関係ありません
その子を待ち望んでいた
愛情の溢れる家庭に育てば
生物学的なつながり
しかも、その情報があるかどうかなど
全く関係ありません

Baby for Allを通じて2回代理出産を依頼し
ドナーエッグで3人の赤ちゃんに恵まれたご夫婦がいます
今でもパテル先生とBaby for All
感謝のメッセージと
すくすくと成長している子供の写真を
送ってくださっています

この家庭の幸福に
ドナーの情報が必要だとは
私たちは思いません
子供のアイデンティティの確立に
ドナーの情報が何の役に立つとも思いません

もちろん、提供者が公開に同意し
両親がそれを望むのであれば
子供の発達段階に考慮して
情報開示することは個人の自由です
しかしそれを
最初から求めることや
ドナーに情報提供を最初から求めることは
この制度の根本的な目的を
取り違えていると思います

戸籍制度だって
親子関係の
生物学的なつながりを無視しています
そういう重要なことは放ったらかしで
こういう問題に話を持っていこうとするのか
私たちは呆れています

2018年9月12日水曜日

2回目、3回目の代理出産をBaby for Allで!

すでに、代理出産に成功したご夫婦が
2回目、3回目にチャレンジしています

合法的に代理出産を提供している
Baby for Allでは
既に子供がいる方でも
複数回の代理出産や
一度に2人の代理母と契約することも可能です

日本で唯一
適切な価格で代理出産プログラムを提供している
Baby for Allだからこそ
リピーターとなっていただくことが
可能なのです

もちろん、1回目の方も大歓迎です
お気軽にご相談ください

2018年9月11日火曜日

悲しい議論…あなたの両親があなたをほしかった気持ちを何故否定するのですか?

精子提供で生まれた人たちが
出自を知る権利を求めていることは
報道で知っていましたが
彼らが、代理出産や卵子提供を
否定していることには
疑問を禁じえません

以下、2014年の時事ドットコムの記事です
リンクはこちらから
引用部分は青字です

生殖医療法案「是非を考えて」=精子提供で誕生、慎重議論求め-東京
 代理出産と卵子提供を限定的に認める特定生殖補助医療法案を自民党のプロジェクトチームがまとめたことを受け、既に広く行われている精子提供で生まれた人たちが10日、国会議員を招いて東京都内で集会を開き、「是非を考えてほしい」と慎重な議論を求めた。
 精子提供で生まれたことを23歳で知らされた石塚幸子さん(35)は「後ろめたい技術で生まれたと感じ、自分を肯定できない。妊娠すれば幸せになれると親は思ったのだろうが、いろんな問題が生じている」と告白。卵子提供と代理出産が容認されれば、同じ問題が起き得ると訴えた。
 石塚さんは「空白を埋めるため、提供者に会いたい」と話し、仮に法律で認める場合でも生まれた子の「出自を知る権利」は必須と指摘した。
 精子提供を受け親になった夫婦らでつくる「すまいる親の会」事務局の清水清美城西国際大教授も「事実を知らない方がいいと言う人もいるが、知る権利を行使するか決めるのは子どもだ」と訴えた。(2014/06/10-18:27)

私たちは何とも言えない悲しい気持ちになりました

なぜ、精子提供が後ろめたいのでしょう
まず、その考えが間違っています
世の中には、精子提供や卵子提供で生まれた子供は
五万といます
みんな同じ人間です
あなたは差別に甘んじるんですか?

Baby for Allがお手伝いして
代理出産で誕生した20人以上の赤ちゃんは
赤ちゃんを待ちわびていた両親の下で
幸せに暮らしています

他の何もいらないから
赤ちゃんがほしかった両親の気持ちを
あなたは踏みにじるのですか?
戸籍がどうの、世間体がどうの
そんなことを抜きにして
あなたがほしかったから
両親は決心したのです

だれも、安易な気持ちで
ドナーを求めたり
代理出産を依頼したりしないのです

結局、こういう人たちも
当事者ではないのです
彼らに、代理出産を禁止せよなどという資格は
ありません

不妊に悩む人の気持ちを
どうしてこの集会に集まった国会議員は
聞こうとしなかったのでしょうか?

まったくとんちんかんだと思います

2018年9月10日月曜日

67歳の女性が代理母として「孫」を出産

2016年に、AFP通信社が配信した記事をご覧になったでしょうか

ギリシアで67歳の女性が
7回も妊娠に失敗していた娘の代理母として
女の子を出産しました

娘と自分の夢を叶えたこの女性を
誰が批判できるでしょうか

代理母になる女性が
人権を無視されているとか
危険性を人に押し付けているとかいう
「倫理」を振りかざす人が多いですが
代理母も幸せになる為の選択肢として
代理母になることを主体的に選んだという観点が
どうしてないのかと思います

幸福になる権利を
誰も奪うことはできません
出産に危険が伴うのは
代理出産でなくても同じことです

臓器移植にはそれ以上の危険が伴いますが
危険を云々する人々は
それ以外に道がない患者に
黙って死ねというのでしょうか

代理出産を必要としない人は
代理出産を批判する前に
そういうことまで考えてほしいものです

以下、AFP通信の記事を引用します

67歳女性、代理母として孫を出産 「世界最高齢」 ギリシャ
2016年12月24日 09:20 発信地:アテネ/ギリシャ
【12月24日 AFP】ギリシャで67歳の女性が、自分にとって孫に当たる女児を代理出産していたことが分かった。担当した医療チームが23日、明らかにした。
 この女性は同国中部ラリッサ(Larissa)近郊の村に住むアナスタシア・オントゥ(Anastassia Ontou)さん(67)。7か月半にわたる妊娠期間を経て今月20日に帝王切開で体重1200グラムの女児を出産した。
 アナスタシアさんは民放テレビ局スター(Star)に対し「この(代理出産の)決断は私にとってたやすいものでした。娘は自分で出産できずに心を痛めていましたから」と話した。娘のコンスタンティ-ナさん(43)は妊娠に7回失敗していた。
 医療チームの指揮を執った産科医は国営テレビ局に対し「国際的な記録によると、娘の医学的状態が理由で自分の孫に当たる赤ちゃんを出産した代理母として世界最高齢だ」と述べた。
 アナスタシアさんは「母親というよりもおばあちゃんになった気分ね」と語った。(c)AFP

2018年9月9日日曜日

今だにネット上で語られる「マンジーちゃん」事件とは?

 インドでの代理出産で生まれたマンジーちゃん事件は、日本でインドでの代理出産について報道された、たぶん最初のケースだと思います。
 それだけに、マンジーちゃんがインドの出国を認められなかったのは、代理出産に臨みたいと思っていた方に衝撃を与え、今でもそれがネット上で、「代理出産は危ない」という誤った認識が広がっています。  
 しかしこのケースは非常に特殊なものだったのです。  
 マンジーちゃんの出国が認められなかった理由は、第一に、代理出産契約をしたご夫婦が、出産前に離婚してしまったことが挙げられます。離婚した夫婦の片方に、代理出産で誕生した子供を渡すことは契約上可能だったのですが、出国がインド政府によってすんなりと認められなかったのです。
 第二に、"NGO"からの嫌がらせがあったことが挙げられます。あたかもこの代理出産が、「人身売買」であるかのように喧伝され、マンジーちゃんを出国させることが、マンジーちゃんの人権を無視していて、そうさせることがインドの恥であるかのような歪んだ報道がありました。結局法廷にこの問題は持ち込まれ、最終的には解決しました。  
 Baby for All では、各国の法に基づき、代理出産に同意している法的に婚姻関係になるご夫婦にのみ、お手伝いをしています。万一、妊娠期間中に離婚するようなことになった場合には、日本の民法上の親権を持つことになるご主人だけで、赤ちゃんを迎えに来ることになります。国によっては、赤ちゃんの出国には、かなりの困難が伴います。
 代理出産はご夫婦の意見が一致していることが非常に重要です。お申込みの前に、よくお話し合いになってください。そして、小さな疑問でもお問い合わせいただき、納得した上でご契約ください。

2018年9月8日土曜日

どの国で代理出産をするのがよいか?

現在合法的に、しかも安全に代理出産ができる国は
確認できているだけで10カ国以上ありますが
通訳確保や日本での法的手続きとの関係で
現実的に可能なのはわずかです

Baby for Allがご紹介するのは
確実に可能な国だけです

ご相談は無料です
お気軽にお問い合わせください

2018年9月7日金曜日

「卵子の老化」はNHKより早く、Baby for Allが警告していました!

2012年2月12日に放映された
NHKのクローズアップ現代「産みたいのに産めない〜卵子の老化の衝撃」
卵子の老化の現実について知った方も
多かったのではないかと思います

Baby for Allではそれ以前から
アメリカでの研究をもとに
35歳を過ぎると、卵子が急速に老化するという事実を
このサイトでお知らせしていました

日本の医師の中には
生理があれば妊娠すると
考えているのではないかと思えるほど
この問題について無知であったか
或いは、その事実を無視して
40代半ばになっても受精卵を作ったり
不妊治療を施したりしていることが多いです

どちらかと言うと
Baby for Allのスタッフの間では
そっちのほうが「衝撃」です

この事実がNHKによって取り上げられたあとでも
状況は殆ど変わっていません
避妊の教育は学校で行われていますが
妊娠の教育、つまり、メカニズムではなく
妊娠適齢期があるのだということを
学校では行ってくれません
先日この点については
日本産科婦人科学会などが
政府に要望を出したところですが
これも、Baby for Allでは以前から訴えていたことです

晩婚化、女性のキャリア志向は
高齢による不妊を助長し
それが少子化にも繋がっているのです

ご自分の卵子で代理出産に挑戦したい方も
他の高度不妊治療を受ける方も
条件はまったく同じです
35歳がひとつのピークで
43歳までの間に
可能性はゼロに近づきます

日本で体外受精を続けるのか
それとも代理出産を選択するのか
ご夫婦でよく相談してみてください
決断が早いほど、成功率は高まります

2018年9月6日木曜日

どうして他の業者は高いのか?

 Baby for All 以外の業者やブローカーは、どうして法外な金額を請求をするのでしょうか。
 それは、ご夫婦がご自分でできることを、業者やブローカーがすることで、不要なサービス費をチャージしたり、法的知識があれば不必要な弁護士費用や、翻訳の外注費用を加算したりするからです。明細さえ定かではない、不透明な請求も行われるようです。

 例えば、東京のど真ん中に、どんなかたちででもオフィスを持てば、費用がかさむのは当然です。それらを取り戻すために、悪質な業者やブローカーは、費用を上乗せするのです。  
 依頼者に知識があれば、そんな詐欺まがいに引っかかることはありません。

2018年9月5日水曜日

これから海外での代理出産はどうなるのか?

数年後に海外での代理出産を考えているという方から
よくご質問をいただきます

このまま、生殖補助医療法案が成立しなければ
現行法では代理出産そのものが禁止されていないので
少なくとも海外での代理出産は今まで通りに行えます

しかし、その海外でも
代理出産への規制が強化され始めています

実際、代理出産天国であった
タイやインドでは規制強化の挙句
事実上禁止になりました

グレーゾーンで、日本からも業者が行っていた
タイでも外国人には禁止

そして、その代替地として脚光を浴びそうだった
ネパールでも
その代替地となったカンボジアでも
突然の禁止になりました

他国でも、規制強化が行われており
Baby for All では
各国の状況について
現地の専門家と連絡を取りながら
情報収集にあたっています

Baby for Allが代理出産を考えている方に
できるだけ早く決断することを
お勧めしている理由は
先行きの不透明さにあります

海外でも代理出産も
高額な費用がかかり
ビジネスが成立しているアメリカ以外では
禁止に追い込まれるのは
時間の問題かも知れません

費用そのものも高騰化しています
代理出産でしか手段のない方は
やはり、できるだけ早く決断されることが
重要だと思われます


2018年9月4日火曜日

Baby for Allが他社より安い値段で代理出産を提供できる理由

 Baby for Allの費用が安いのはどうしてでしょうか。
 Baby for Allでは、お客様がご自分でできることはしていただき、プロの力が必要な部分だけをお手伝いすることで、コストを下げているからです。
 スタッフは少数精鋭。ホームページやブログにお金をかけるようなことはせず、手作りです。
 Googleなどの検索サイトで「代理出産」と入力すれば、トップに来るのは宣伝費を出している業者ですが、その費用は皆さんのお金です。Baby for Allではお金のかかる宣伝はしなません。メールやサーバはレンタルのものを使い、日本にオフィスを置かないのもそのためです。私たちがお金を使えば、それは皆様の費用に跳ね返ります。
 このようにBaby for Allではお客様に余計な負担をかけないように心がけています。  
 代理出産にたどり着かれるご夫婦は、すでに不妊治療でかなり高額なお金を使ってこられた方が殆どです。最後のチャンスとして代理出産をお考えの方が、思い切って代理出産プログラムに参加できるように、私たちは応援しています!

2018年9月2日日曜日

可能性がないのに治療を続ける不妊治療医がいます。

Baby for Allには
40代後半の奥さんから
通常の不妊治療を受けているという方から
相談を受けることがしばしばです

これは信じられないことです

アメリカでは、43歳以上の人には
原則的に不妊治療はしません
受精卵ができるかどうかの問題ではないです
また、生理があるかどうかの問題でもありません

統計的に43歳を過ぎた場合
成功率が低すぎるのに
そんなことをさせると
医師が詐欺で訴えられてしまう可能性さえあります
日本では誰もそんなことで医師を訴えません
だから、無駄を承知で
金儲けをしていると批判されてもしかたがないのです

また、高齢の卵子の場合
受精卵ができて
仮に着床しても
染色体異常の確率も高くなります
これは常識です

そういったことから
43歳以上の人には
卵子提供や代理出産などの方法を勧めるのが
アメリカでは普通の流れなのです

もちろん、からだのことです
個人差はあります
また、本人が希望すれば
そうすることも必要でしょう
しかし、医師には説明責任があります
可能性がゼロに等しく
危険性も高いのに
そういった情報をあたえもせずに
50歳近くまで不妊治療を続けた人もいます

これは犯罪に等しい行為です

無用の投薬を続けた医師が訴えられたことがありますが
もしもそうであるならば
年齢的に可能性がないのに
不妊治療を施した医師も
訴えられる必要があるということです

しかしその前に
皆さんが知識を持てば
そんな悪徳医師に騙されないのです

通常の性生活をしている夫婦が
1年以上たっても子供に恵まれないなら
ご主人も含め、早目に受診すべきです

不妊治療は若いうちに始めるに越したことはなく
年齢的な限界は意外と早いということを
全てのご夫婦が知ってほしいと思います

2018年9月1日土曜日

カミングアウトの時代…代理出産差別を許さない!

2015年1月の『朝日新聞』に
オーストラリアで代理出産で誕生したという
16歳の少年についての記事が掲載されました

代理出産で問題になるのは
「代理出産であること」について
どのように世間に話すのか、話さないのか
そして、生まれてきた子供に
話すのか、話さないのか

Baby for Allにも、お申込みの前から
その点について相談される方がいます
日本は特に、戸籍制度があり
それが一生つきまというということもあり
ある意味でこれは
代理出産を決意するかどうかで
大きなハードルになっています

子供を持つということ
それが、通常の妊娠であっても
代理出産であっても
また、自己卵子であっても
ドナーエッグであっても
これは、夫婦間の個人的な問題であり
誰から何かを言われて
どうこうすることではありません

しかし、ひとつ言えることは
代理出産であれ何であれ
生まれた子供を差別することは
許されないということです

人権問題を語る人は
こういうことにも着目してほしいと思います

欧米ではすでに
この少年のように
カミングアウトする例も多くなっています
日本でも差別や偏見がなくなり
子供がほしいという願いを持つ人が
自分の気持ちに素直になることができる日が
一日も早く来ることを願います

以下、朝日新聞の記事の引用です

(子どもたちの世界)僕は代理出産の子さ、隠さないよ 
コロワ=郷富佐子 2015年1月6日03時02分

■代理出産で誕生の少年(16)
  「自分が代理出産で生まれたことは小さなころから何度も聞いている。産んでくれた女性とは今でも電話で話すけれど、僕にとってパパとママの友人。もちろん母親とは思ってないよ」
 オーストラリア でも屈指の農作地域のニ ューサウスウェールズ州コロワ。両親が営 む広大な羊の牧場に隣接する自宅の庭で、 マシュー・ミルズさん(16)は屈託のな い笑顔で語った。
 1998年1月15日、米コロラド州デ ンバーの病院で生まれた。体重2608グ ラム。ロサンゼルスの仲介業者から、「早産」の電話を受けた母カレンさん(56)と父ダンさん(54)は米国へ飛び、生後24時 間のマシューさんと対面した。 代理母に卵子と精子を提供し、一時はあきらめた夢がかなっ た。
 両親は「大人になって知ると心の傷になる。マット(マシューさんの愛称)には何でも話 そう」という方針だった。人口数千人の集落で「米国の代理母から生まれたマット」のニュ ースはすぐに広がった。小学校に入ると、同級生たちにも自ら隠さず話した。高校生になっ た今では「たまに転校生が入ってくると『へえ、面白いね』と言われる程度。 代理出産はそ んなに珍しい時代じゃないよ」。

■根拠なき中傷、親が説明しケア
 6歳の時に一度だけ、同級生に「お前にはママが2人いるのに、両方から嫌われているん だ」と根拠のない嫌がらせを言われたことがある。両親に話すと、「あなたの生まれ方に何 の問題もない。代理出産についてよく知らずに、悪い印象を持つ人もいる」と時間をかけて 説明してくれた。
 公式の統計はないが、豪州では、不妊に悩むカップルが70年代から海外で 代理出産を始 めたとされる。商業的な代理出産は国内では違法。善意だけで代わりに出産してくれる女性 もほとんどいないためだ。
 今では、代理母を求めて年間500組以上が海を渡るとみられている。多いのは、タイと インド。民間団体などによると、仲介業者や代理母への報酬を含む総費用は、米国なら2千 万円以上かかるが、インドでは約840万円、タイでは600万円程度で済む。

■経験者の9割、幼いころ伝える
  政府の研究機関による代理出産の経験者や希望者への調査では、9割近くが「子供が幼い
うちに伝える」と回答。代理出産は豪州の異性間の夫婦では、自然に受け入れられている。
 そんな豪州で昨年、「事件」が起きた。豪州人夫婦が、タイ人の 代理母に依頼して生まれ た男女の双子のうち、ダウン症の男児を置いて帰国。夫婦は非難され、代理出産に批判的な 意見も相次いだ。カレンさんは「代理出産全体のイメージが悪くなってしまった。何千人も 幸せな親子がいるのに。障害が理由で引き取りを拒むなど、あり得ない」とため息をつい た。
 マシューさんも「親子には多様な形があっていい」と言う。小学6年の授業で「私はどう やって生まれたか」を発表した時のこと。難産の末に生まれた子、養子縁組された子、移民 の子。「みんな大げさに話したみたい。でも、僕は最後に立ち上がって告げた。『僕の勝ち だ。今から一番面白い話をするよ』って」
 ホッケーやテニスなどスポーツ万能で成績優秀なマシューさんは、幼いころはやんちゃだ った。カレンさんは「どうして弟や妹がいないのかと聞かれ、夫と話し合ったことはあっ た。でも、経済的にも2人目は無理だった」と明かした。
 マシューさんは「覚えてないな」と言い張った。尋ねたとしても「なぜ弟がいないの」で はなく、こんな質問だったはずだという。
 「ねえ、ママとパパはもう一度、(代理出産を)依頼する気はあるの?」(コロワ=郷富佐子)
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Q1 将来の夢は何?
動物の中でも羊が一番好き。農場で羊を育てたい Q2 5年後の2020年に何をしていたい? 大学で獣医学か動物学を勉強しているといいな Q3 今ほしいものは何? 学校から送られてくる通信簿を自分で開封する権利 ■自然に語る姿、大人のよう シドニー支局長・郷富佐子
羊の群れの横で「卵子がどうこう」と代理出産を自然に語る16歳に、最初は「今どきの 子は進んでるなあ」と驚いた。でも、振り返れば、私も同じ年頃に、 奨学金をもらって イタ リアの高校へ2年間留学した。あの経験がなければ、別の人生になっていたと思う。16歳 という存在はもう、かなり大人に近いのだ。

ごう・ふさこ 89年入社。仙台、横浜、東京社会部やマニラ、ローマ、ジャカルタなど で勤務。48歳。ブログ「南十字星の下で」 〈http://www.asahi.com/special/sydneyblog/〉