前半をまずご紹介しましょう。引用部分は、青字です。
野田聖子総務相(発言録)
(卵子提供を受けて出産した)息子とは血がつながっていないが私は実母。DNAが一致している代理母による出産は、子どもとは「特別養子縁組」になる。(生殖医療など)そういうことがなかった時代の法律の下で今の子どもの身分制度があり、法制度で(実母としては)認められないことなっている。そうしたことを変えていく必要がある。
これは正論だと思います。
民法は世の中に全く追いついていません。Baby for Allが何度もここで書いてきたように、民法の家族関係の関する記述は、抜本的な見直しが必要であることは言うまでもないです。
ただ、後半はいただけません。
(自民党の加藤寛治衆院議員が新婚夫婦に子どもを3人以上産むよう呼びかけていると発言したことについて)大変な失言だ。もう一度、自民党は勉強し直さないといけない。ものをつくるわけではない。そういうことを言っても子どもが産めるわけでは決してない。(仙台市で開かれた日本産科婦人科学会での講演で)
私たちはこの発言に問題が有るとは思いません。
普通の文脈で聞けば、強制しているわけでも何でもない。産みたくても産めない人もいるんだから、少子化をこれ以上悪化させないために、そうしてほしいということでしょう。どうして、前半の「産みたくても産めない人もいる」の部分を無視するのでしょうか。安倍政権の閣僚である人が、世論(多くは新聞とテレビの偏向放送しか知らない情報弱者による)に阿って、軽い発言をしてほしくないです。
それよりも大事なのは、自らのつらい経験も有るのだから、野田聖子さんには、あの発言を捉えて、「産める人にはたくさん産んでほしい、だから国が支援します。産みたくても産めない人にも、チャレンジしてほしい、だから国がバックアップします。同じ女性としてバックアップします」そう言ってのけてほしかったです。