【重要】代理出産を事実上禁止しようとしている自民党PTに、抗議のメールを送りましょう!
自民党のプロジェクトチームが国会に提出しようとしている生殖補助医療法案は、条件付き代理出産を認めるとは言いながら、その条件というのは、子宮がないこと(子宮があって不妊という人が殆どです)、金銭の授受を認めないこと(ボランティアで代理母になる人を見つけることは不可能に近いです)で、事実上代理出産を禁止するものです。この法律は不妊に悩む人々の最後の望みを断ち切る天下の悪法になります。メディアでは、いわゆる「子供の出自を知る権利」ばかりが報じられていますが、それに誤摩化されてはいけません。現在のような内容での新法案を撤回するように、皆さんの声を結集しましょう。不妊に悩む人々の気持ちを無視した生殖補助医療法など、全く意味がないものです。手遅れになる前に、当事者である皆さん自身が意見表明をしてください。
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※インドの情報についてのご注意

▶インド政府は2015年10月28日、外国人がインド人女性を代理母とした代理出産を利用することを禁じる方針を明らかにしました。これで「代理出産のメッカ」であったインドでの外国人向け代理出産は幕を閉じることになります。
Baby for All ではこれまで、合法的に代理出産が行える国として、インドの代理出産もこのブログでご紹介してきました。そのため、過去記事の中に、一部インドの過去の情報が残っていることがあります。ご注意ください。
また、会員専用ページの内容も、インドの情報が記載されていますので併せてご注意ください。

2018年9月21日金曜日

代理出産体験記〜インドは我が子の故郷(4)

 翌日後、私たちは、私たちの代理母に選ばれた 20代の若い女性とその夫に会った。丸顔で少し色黒の代理母は片言の英語を話した。5歳の子供がいるということだった。パテル医師のオフィスで契約書にサインをして、2組の夫婦はぎこちない笑顔を交わした。
 私たちの中で、ひとり代理母は、一瞬毅然とした表情を見せた。
 私たちがインドに行こうと決意した以上に、彼女は重大な決意をしたのだから、それは当然のことだろう。
 その晩、私たちは同じホテルに宿泊していたアメリカ人の若い夫婦と、偶然ホテルのレストランで出会った。ちょうど、アーナンはガネーシャの祭で賑わっていた。私たちは連れ立って、けばけばしい色をつけた裸電球で明るく飾られた夜の町を散歩することにした。
 ガネーシャ。
 地元の人に聞くまで、象の顔をしたその神の名前を私たちは知らなかった。しかし、神の子供だというそのガネーシャに、私たちは魅かれた。地蔵盆のように、それぞれの地区で、それぞれのガネーシャがまつられていた。また、巨大なテントの中に、地元企業が巨大なガネーシャを設置し、参拝料をとるような大がかりなものもあった。
 私たちは、できる限り多くのガネーシャを詣でることにした。神の子のご利益にあずかるために…。
 外国人であると一目でわかる私たちを見つけたある会場の主催者と思しき男性が、賽銭を上げ、祈り終わって帰りかける私たちを呼びとめた。そして、私たちの手首に、赤く太い綿糸でできたブレスレットを結んでくれた。
 「シャワーをするときも、寝る時も外してはいけない。これが自然に切れた時に、あなたの願いはかなうんだよ」
 この男は、私たちがガネーシャに願いを込めて祈ったことを知っているかのように、そう説明した。
 別の会場では、やはり私たちを見つけた主催者が、ゲストスピーカーとして来ていた女性の聖職者を私たちの所に連れて来て、家内と、そのアメリカ人の奥さんの方に、特別な祈りをささげてくれた。
 大げさな言い方だが、インド全体が私たちの願いを共有してくれている。そんな感覚に陥った。
 私たちはガネーシャに、そして、インドの人々に祝福されているのだと。
(つづく)